「新しい風」という意味の名前を与えられた紙、ヴァンヌーボV。印刷したときの発色の深みと、しっとり落ち着いた手ざわり。ふつうならどちらかを諦めることになる二つの魅力を、この紙は当たり前のように同居させています。今回は、ラフ・グロスの代表格として長く選ばれ続けているヴァンヌーボVの特徴と、実際の使いどころをご紹介します。
ヴァンヌーボVとは?
ヴァンヌーボVは、高級感のある風合いと優れた印刷適性を両立させたファインペーパーです。印刷適性と風合いという相反する性質をまとめあげた「ラフ・グロス」の代表格で、暖かみのある豊かな手ざわりと、繊細にコントロールできる印刷仕上がりが、上品な印刷物を生み出します。
名前の由来はフランス語の「VENT NOUVEAU(新しい風)」。メーカーは大王製紙グループのダイオーペーパープロダクツ株式会社で、流通量の多いメジャーな銘柄だけあって生産・供給ともに安定しており、安心して指定できる紙でもあります。

オンデマンド印刷適性とおすすめ活用法
トナーの定着にも優れ、写真も文字も自然に美しく再現されます。表面がやわらかいためベタ印刷も沈まず、深みのある表現が可能。上質なイメージを伝えたい印刷物にぴったりです。
主な活用シーン:
- 名刺、ショップカード、DM
- 写真作品集、冊子の表紙・本文
- カタログ、ブランドブック、招待状




厚さ・連量と用途
105kgから275kgまで、8つの連量がそろっています。薄手のページものから厚みのあるカード類まで、同じ風合いのまま厚さだけを選べるのがシリーズものの強みです。
- 105kg(0.16mm):便せん、チラシ、冊子の本文ページ
- 130〜150kg(0.20〜0.24mm):DM、パンフレット、冊子の表紙
- 175〜195kg(0.28〜0.30mm):名刺、カード類、作品集の表紙
- 215〜275kg(0.33〜0.41mm):パッケージなど強度が必要な用途

紙の風合いと色展開
表面はややマットで、しっとりとした手ざわり。ラフ・グロスならではの質感のある紙面ながら高白色なので、見た目はナチュラルなのに印刷はしっかり映えます。
色はスノーホワイト・ホワイト・ナチュラルの3色展開。同じ紙でも白の性格が変わるので、写真を主役にするならスノーホワイト、文字ものを落ち着かせたいならナチュラル、といった選び方ができます。なお175kg・215kg・235kg・275kgはスノーホワイト・ホワイトの2色となります。


まとめ:こんな方におすすめ
- 写真やデザインの再現性にこだわりたい方
- しっとりと高級感のある仕上がりを求める方
- オンデマンド印刷でも作品の質感を大切にしたい方
- 名刺・作品集・ブランドブックで「紙の違い」を伝えたい方

紙のソムリエ 五十嵐 広治(いがらし こうじ)
日本洋紙板紙卸商業組合 認定「紙営業士」
株式会社立川紙業/ECサイト「紙もっと!」管理人
紙とともに育ち、紙を愛し、紙の魅力を伝えることを仕事にしています。
現在は、株式会社立川紙業にて以下を中心に活動中
・ECサイト「紙もっと!」の企画・運営
・コーポレートサイト/ブログの制作・更新
・InstagramやYouTubeなどSNS運用による情報発信
全国の印刷会社・デザイナー・個人ユーザーに向けて、紙の楽しさ・奥深さを日々発信しています。
