「淡い色の紙に、白い羽根が舞っているようなやわらかい紙を探している」——そんなときに候補に挙がるのが、王子エフテックス株式会社のファインペーパーOKフェザーワルツです。ただ実際に使う前には「印刷はきれいに乗るのか」「どの連量を選べばいいのか」「9色のどれが自分の用途に合うのか」といった不安が残りますよね。この記事では、紙の通販専門店「紙もっと!」を運営する紙のソムリエが、基本スペックから印刷適性、用途別の連量の選び方、色の選び分け、似た紙との違いまでを順に整理します。読み終えたときに「自分の制作物にはこの連量とこの色」と迷いなく決められる状態を目指します。
OKフェザーワルツとは?基本スペックと名前の由来
まずはOKフェザーワルツがどんな紙なのかを、メーカー・分類・見た目の特徴という3つの角度から押さえます。ここを読めば「自分のイメージしている雰囲気に合う紙か」の判断がつき、この先の連量選びや色選びがぐっと楽になります。
基本情報(メーカー・分類・特徴)
OKフェザーワルツは、王子エフテックス株式会社が製造するファインペーパー(ファンシーペーパー)です。比較的淡い色のベース紙に、白い羽根のようなものがブレンドされているのが最大の特徴。紙もっと!では70kg・90kg・120kg・170kgの4連量、全9色を取り扱っています。サイズはA4・A3・SRA3・B4、包装枚数は30枚・50枚・100枚から選べます。
名前の由来とコンセプト
「フェザー(羽根)」が「ワルツ」を踊る——名前はそのまま紙の表情を言い表しています。紙もっと!の商品ページでも、白い羽根が優雅に踊っているような雰囲気と紹介されている紙です。舞い上がる柔らかな羽毛をちりばめたようなパステル調の地合いが、和の趣とやさしさを同時に感じさせます。派手さで主張するのではなく、余白の空気感で伝えるタイプの紙です。
OKフェザーワルツが選ばれる3つの理由
1つ目はブレンドされている繊維が「白」であること。印刷する文字や図柄と干渉してノイズになりにくく、デザインを邪魔しません。2つ目はやわらかく軽やかな手触り。手に取った瞬間に伝わる質感が、そのまま印象になります。3つ目は70kgから170kgまで連量がそろっていること。たとえば冊子なら、本文用の薄物と表紙用の厚物を同じ表情で統一できます。

OKフェザーワルツのオンデマンド印刷適性とおすすめ活用法
次に気になるのが「オンデマンド印刷でちゃんと刷れるのか」という点です。ここでは発色とトナー定着の考え方、そして実際にどんな制作物に向くのかを整理します。刷り直しのリスクを下げる確認ポイントもあわせてお伝えします。
発色とトナー定着の実際
OKフェザーワルツは凹凸で主張するエンボス紙ではなく、繊維のブレンドで表情をつくる紙です。ブレンドされた繊維が白いため、文字や図柄と干渉しにくいのが利点です。一方でベース紙自体が淡い色付きなので、通常の印刷で白は表現できず、色は紙色の影響を受けます。写真の忠実な再現よりも、ロゴ・文字・線画・単色ベタを生かすデザインと相性が良い紙です。本番前に必ずテスト出力で発色と定着を確認してください。
主な活用シーン
紙もっと!の商品ページでは、70kgから90kgは便せん・チラシ・冊子用ページ、120kgから170kgは表紙・ポストカード・タグ・DMが推奨用途として挙げられています。具体的には、ショップのサンキューカード、展示会の案内状、作品集の表紙、ギフトの下げ札など「手に取ってもらう前提の紙」に向きます。
紙のソムリエが現場で見た使われ方
紙を扱っていて実感するのは、同じ銘柄で連量を変える使い方の相性の良さです。厚物をカードや表紙に、薄物を中の文章ページに使うと、束ねたときに表情がそろって一体感が出ます。もうひとつは色の使い分けです。「雪」に寄せて白い羽根の繊維だけを見せるのか、「桜」「若草」のように色そのものを主役にするのかで、同じデザインでも印象が大きく変わります。まず色を決め、その後で連量を決めると迷いにくくなります。




OKフェザーワルツの厚さ・連量の選び方
ここが一番迷うポイントです。OKフェザーワルツは4種類の連量があり、それぞれ厚みが明確に違います。連量の意味から用途別の目安まで整理しますので、読み終えたら1つに絞れるはずです。
連量とは(初心者向け補足)
連量とは、決まったサイズの紙1,000枚分の重さ(kg)のことです。数字が大きいほど厚い紙になります。「斤量」もほぼ同じ意味で使われます。なお同じ連量表記でも、四六判(788×1091mm)や菊判(636×939mm)といった原紙サイズの規格が違うと厚みは変わるため、実際の厚み(mm)で比べるのが確実です。
用途別の連量早見表
| 連量 | 厚さ | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 70kg | 0.11mm | 便せん、チラシ、冊子の本文ページ |
| 90kg | 0.14mm | 便せん、チラシ、冊子の本文ページ(70kgよりコシが欲しいとき) |
| 120kg | 0.19mm | 表紙、ポストカード、タグ、DM |
| 170kg | 0.27mm | 表紙、ポストカード、タグ、DM(しっかりした厚みが欲しいとき) |
迷ったときの選び方
判断の軸はシンプルです。折って使うなら70kgから90kg、単体で手に取るなら120kgから170kg。たとえばポストカードやサンキューカードのように1枚で成立させたいものは120kg以上を選ぶと、頼りない印象になりません。冊子の中ページは90kgが扱いやすく、めくり心地とのバランスが取りやすい厚みです。厚さの差は数字以上に手の印象を変えるので、迷ったら厚い方を選ぶと後悔しにくいです。

OKフェザーワルツの風合いと色展開
最後の決め手になるのが、手ざわりと色です。OKフェザーワルツは全9色。それぞれ和の名前が付いていて、選び方にコツがあります。ここでは質感の実感と、色の選び分けの考え方をまとめます。
手ざわりと質感
やわらかく軽やかな手触りが、この紙のいちばんの魅力です。ざらつきで主張するのではなく、指の腹をすべらせたときに繊維の存在がふわりと伝わる感触。光にかざすと、漉き込まれた白い羽根状の繊維が浮かび上がり、紙の奥行きとして見えてきます。手に取ったときの印象で選ばれる紙なので、招待状やカードのように「渡す」用途とよく合います。
色のラインナップと選び分け
紙もっと!での取り扱いは雪・しんじゅ・象牙・桜・藤・水・若草(A色)/鼠・らくだ(B色)の9色です。白に近い雪は羽根の繊維をいちばん素直に見せられる色。しんじゅ・象牙は温かみのあるオフホワイトで、和の雰囲気づくりに向きます。桜・藤・水・若草はパステル調で、季節感やイベント感を出したいときに。鼠・らくだは落ち着いた中間色で、文字を主役にしたい設計と相性が良いです。なおカラーチャートと実際の紙の色には差がありますので、参考としてご確認ください。


OKフェザーワルツとよく比較される紙との違い
「繊維が入った風合いのある紙」というくくりでは、ほかにも候補があります。ここでは紙もっと!で扱う3銘柄と並べて、どんなときにOKフェザーワルツを選ぶべきかをはっきりさせます。
比較表
| 銘柄 | 表情の特徴 | 取り扱い連量(紙もっと!) |
|---|---|---|
| OKフェザーワルツ | 淡いベース紙に白い羽根状の繊維。やわらかく軽やか | 70/90/120/170kg |
| OKカイゼル | 繊維をちりばめたナチュラルな表情。深みのある色合いと微細な「ヒゲ」 | 65/80/110/155/195kg |
| OKサンドカラー | 砂を散りばめたような模様。染色した粒が華やか | 70/90/120/170kg |
| 新バフン紙N | 古い民家の土壁のような風合い。がさっとした手触り | 90/120/180/270kg |
使い分けの目安
白い繊維でやさしさや軽さを出したいならOKフェザーワルツ。色数の多さや色の深みを取りたいならOKカイゼル(80kg・110kgは24色、65・155・195kgは2色)。粒の華やかさが欲しいならOKサンドカラー、素朴でざらついた質感なら新バフン紙Nという選び方になります。厚みを最優先するなら、270kgまである新バフン紙Nや195kgのあるOKカイゼルの方が選択肢は広いです。
OKフェザーワルツのよくある質問
最後に、紙選びの場面でよくいただく疑問をまとめます。発注前に確認しておきたいポイントばかりなので、購入を検討している方はここまで目を通してから決めていただくと安心です。
Q. 白い文字や白いイラストは印刷できますか?
ベース紙が淡い色付きのため、通常の印刷では白は表現できません。白を効かせたい場合は、紙色がもっとも白に近い「雪」を選んで白抜きに見せるか、白トナーや白箔などの特殊な加工を検討してください。
Q. 写真をきれいに印刷できますか?
コート紙のような光沢がある紙ではないため、写真の忠実な再現を最優先する用途には向きません。ロゴ・文字・線画・単色ベタを生かしたデザインの方が、この紙の表情が活きます。
Q. 名刺やショップカードに使えますか?
使えます。その場合はもっとも厚い170kg(0.27mm)を選ぶのが基本です。さらにしっかりした厚みが必要なら、貼り合わせ加工や、より厚みのある銘柄との併用を検討してください。
Q. 少ない枚数から購入できますか?
紙もっと!では包装枚数30枚・50枚・100枚から選べます。サイズはA4・A3・SRA3・B4があるので、少量の試作から本番まで同じ銘柄で手配できます。
Q. 色は画面で見た通りに届きますか?
商品ページにも記載していますが、カラーチャートと実際の紙の色には差があります。色が仕上がりの核になる場合は、事前に実物で色味を確認してから本番に進めるのが安全です。
まとめ:OKフェザーワルツはこんな方におすすめ
- やわらかく軽やかな風合いで、やさしい印象をつくりたい方
- 白い繊維の表情を活かしながら、文字やロゴをきれいに見せたい方
- 表紙と本文で同じ銘柄をそろえたい方(70kgから170kgの4連量)
- パステル調から落ち着いた中間色まで、9色から選びたい方
- 少量から試して本番に進めたい方(30枚・50枚・100枚の包装)
OKフェザーワルツの購入は紙の通販専門店「紙もっと!」で
OKフェザーワルツは、紙の通販専門店「紙もっと!」でお求めいただけます。厚さを選ぶと、色・サイズ・包装枚数を組み合わせて注文できます。紙もっと!では印刷イメージ写真を掲載しているので、はじめての銘柄でも仕上がりを想像しながら選べます。ほかの風合い系の紙とあわせて検討したい方は、ファンシーペーパー(ホワイトベース)の一覧もご覧ください。全国発送に対応しています。

紙のソムリエ 五十嵐 広治(いがらし こうじ)
日本洋紙板紙卸商業組合 認定「紙営業士」
株式会社立川紙業/ECサイト「紙もっと!」管理人
紙とともに育ち、紙を愛し、紙の魅力を伝えることを仕事にしています。
現在は、株式会社立川紙業にて以下を中心に活動中
・ECサイト「紙もっと!」の企画・運営
・コーポレートサイト/ブログの制作・更新
・InstagramやYouTubeなどSNS運用による情報発信
全国の印刷会社・デザイナー・個人ユーザーに向けて、紙の楽しさ・奥深さを日々発信しています。
